進出企業インタビュー

2023.02.11

瀬戸内の島にデジタル系ラボ開設!きっかけは広島県庁からの熱烈電話だった!?

  1. COCODEMO江田島ラボ
  2. 江田島

東京のITベンチャー企業が瀬戸内の島に進出!インターネット広告事業やエンジニアなどの人材アウトソーシング事業を行うバレットグループ株式会社は、2021年3月に広島県江田島市にサテライトオフィス「COCODEMO江田島ラボ」を開所しました。一体どうやって場所を見つけ、進出を決めたのでしょうか?バレットグループ株式会社の創業メンバーで取締役の後藤衛さんに話を聞きました。

<プロフィール>
バレットグループ株式会社 CHRO 取締役 後藤衛さん
1978年生まれ。

https://cocodemo.bltinc.co.jp/

広島県&江田島市の激熱サポートで進出話が加速

江田島のITアイランド計画はこの場所からはじまった。

―なぜ広島県に新たな拠点を設けることになったのでしょうか? 

―後藤さん 広島県庁から電話がかかってきたんですよ。バレットグループさんは地方展開に積極的なので広島もどうですかって。

―そんな電話がかかってくることもあるのですね!

―後藤さん 当社は仙台や新潟にも拠点を持っているので、このようなお声がけを自治体から時々いただくこともあるのです。特に広島県の方が熱心に話をしてくれたので、検討してみようかということになったのです。

広島の中でもなぜ離島の江田島に?

―後藤さん 江田島市がとても協力的だったことが大きいですね。役所のスペースが余っているから自由に使っていいよと言ってくれたり、補助金のサポートもすると言ってくれたり、何よりIT企業を誘致したいと熱心に声をかけていただいたんです。

どなたか会社の中心メンバーに広島にゆかりがあったのでしょうか?

―後藤さん それがほとんどないんですよ(笑)。特に深い縁やゆかりがあるわけではないのですが、広島県の方々や江田島市の方々の連携とバックアップのおかげで話が進みました。

人材獲得できたことから開所決定!まさかのツイッター投稿で

オフィスの入り口には、スタッフ自らが集めた江田島の情報がたくさん。

―拠点開設の最大のハードルは?

―後藤さん どこの地方拠点にせよ大事なのは人。私たちは「情熱リーダー」と呼んでいますが、地方の拠点を盛り上げてくれる人材が確保できるかどうかが、進出するかの大きなポイントです。
ラボの候補地は広島県内も複数あり、他県でもいくつかありましたが、江田島で中心メンバーとなる人材の確保がいち早くできたことから、江田島に決めました。

一般社団法人フウドの代表理事後藤峻さん

どのように人材を確保したのでしょうか?

―後藤さん 江田島市の移住交流を手助けしてくれる関係案内所の一般社団法人フウドの代表理事後藤峻さんが、IT企業が人材募集しているよってツイッターで投稿してくれたのです。その投稿がきっかけで人材獲得ができたので、江田島にラボ開所を決めました。

―後藤さんと後藤さんでちょっと混乱してきましたが、地元の後藤さんですね(笑)

コロナ禍で現地採用がなかなかできず、拠点の役割を大胆に変更!

明るさと開放感のあるレイアウトで、まるでカフェのようなオフィス

江田島ラボはどんな役割を担っているのでしょうか?

―後藤さん 開所当初は社内の研究開発拠点的位置付けでした。また東京でエンジニア採用の競争が激化していたので、現地で採用ができればと思って開所しました。しかしコロナ禍のために、思うように採用活動ができなかったのです。

―2021年11月開所ですから、その後すぐ冬のコロナ第6波の影響を受けたのですね。

―後藤さん それで2022年4月から思いきって役割を変更することにしました。研究開発拠点というより、東京の仕事もばんばんやってもらうことにしました。
江田島には社内でもトップクラスのエンジニアがいるので、バリバリ仕事をしてもらおうと。
東京で働いていたけど、広島や瀬戸内に事情があって帰らなければならない人や、田舎に移住して働きたい人に、海や山に囲まれた自然豊かな江田島で働いてもらったら、きっとモチベーションも上がるのではないかと考えたのです。ですので現在のラボは、ワーケーションを含めたニアショア拠点としての役割が大きいといえます。

―採用には引き続き力を入れているのですか?

―後藤さん 現地採用も強化し、ゆくゆくは江田島で新卒採用もして、ラボから独立単体で売上をつくれる支店になれるよう体制を構築中です。

江田島内では紹介の連鎖、島の仕事も引き受けるように

バレットグループ株式会社 取締役 後藤衛さん

―ラボ開所から1年が経過しましたが、仕事は順調ですか?

―後藤さん 広島県の方も江田島市の方も現地の方もいろんな人を紹介してくれるので、現地での仕事もいただけるようになりました。地元でもいろいろな広告を出しているのですが、広告よりも人の紹介で仕事をとれている感があります。江田島市にいる方々はみんなで一緒に島を盛り上げていこうという雰囲気があり、とても良くしていただいています。

―地域とのつながりはいかがですか?

―後藤さん 現地の子供たちが学べるプログラミング教室なども行っており好評です。先生方にもプロが教えくれて助かっていますとのお言葉もいただいています。ゆくゆくはプログラミング教室で習った子供たちが、当社のエンジニアとして働いてくれたらうれしいなと思っています。

人口が減らないようにではなく、人口を増やしましょう!行政×企業で地域を盛り上げていく

地方進出・移転に関心のある方を案内することも。

―今後、どんなことをしていきたいですか?

―後藤さん 行政と企業がこれほど密接に関わり合って、町を盛り上げていく取り組みは、他の地域にも応用できるのではないかと思っています。何かパッケージにして、他の地域でも他の企業でも地域活性化の1つのモデルとして展開できればうれしいですね。

―人口減少に悩む地方自治体にとって、企業進出は起爆剤になるかもしれませんね。

―後藤さん 行政の方々が「これ以上、江田島市の人口が減らないように」と言っているのを聞くと、「減らさないじゃなく、人口を増やしていきましょうよ!」と檄を飛ばしています(笑)。ワーケーションにも最適な豊かな自然環境と、都市部へのアクセスの良さもあるので、まだまだ島を盛り上げることができるのではないかと思っています。

―広島市へは船で30分、橋を渡れば呉市にも行けるので、島といっても便利ですよね。

江田島に移住した社員もいれば、広島市内から毎日船で通う社員、広島市で在宅勤務をする社員など、多様な働き方を推進している。

―後藤さん 行政の方々とは島に行けば一緒にお酒を酌み交わしたりするほど仲良くさせていただいています。先日は船の待ち時間に防波堤で1時間、みんなで飲んだり(笑)。私たちの後にもIT企業が江田島に2社進出しており、お互い協業しながら仕事も行っています。まだ秘密なのですが、これからも島を盛り上げるための話題性のあることなんかもしていきたいと考えています。

―最後に、地方進出を考えている企業にメッセージをお願いします。

―後藤さん 自治体のトップが企業誘致に前向きかどうか。自治体職員が企業進出に協力的で本気度があるかが場所を選ぶポイントだと考えています。また社員の中には実家に帰らねばならないとかのんびりした地方で働きたい人も増えているので、社員の働き方の選択肢を増やす意味でも地方進出を考えてみるとよいのではないでしょうか。

<プロフィール>
バレットグループ株式会社 CHRO 取締役 後藤衛さん
1978年生まれ。在学中に家業のインテリア用品ホールセーラー法人を承継。その後IT領域でのキャリアコンサルタントとして複数法人及び人材事業立上げに着手。2008年、立ち上げに参画した株式会社エージェントゲートにて取締役を務めた後、2013年バレットグループ株式会社設立と同時に取締役就任。2020年ブルベース株式会社を設立、代表取締役就任。2022年4月より江田島ラボの役割変更に伴い、担当役員に。2023年1月よりブルベース株式会社をバレットグループ株式会社に統合し、CHRO兼システムデベロップメントカンパニーのカンパニープレジデントに就任。https://cocodemo.bltinc.co.jp/

https://kurukuru.hiroshima.jp/archive/1986/

ライターはこう思った!

正直なところ、なぜわざわざ島に……?と疑問に思いましたが、後藤さんの話を聞いていたら、ワクワクがとまらない!都会から見たほうが、島オフィスはずっと魅力的に映るのかもしれません。こんな働き方もあるんだ!自治体のサイズ感も大きすぎず小さすぎずなところがよいのかもしれません。
東京から江田島に移住した社員・川森さんの江田島インタビューも併せて併せてご覧ください。

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