進出企業インタビュー

2023.02.13

”勝手に地元密着型”プロeスポーツチーム誕生!! 広島の学生タウン・東広島から月イチ大会も発信中

  1. 東広島市
  2. ヤルキマントッキーズ株式会社

「ヤルキマン」を集めて「突起(トッキ)」の如く駆け抜ける! ゲームコンテンツの開発とeスポーツのプロチームを運営しているヤルキマントッキーズ株式会社は、2021年に代表の板垣さんの故郷広島県に本拠地を移し、地域密着型eスポーツチーム「広島 TEAM iXA(チームイクサ)」を運営しています。本拠地に選んだのは広島県東広島市。板垣さんに、地方移転のメリットや今後のeスポーツの展望について話を聞きました。

<プロフィール>
ヤルキマントッキーズ株式会社
代表取締役社長 板垣護(いたがき まもる)さん広島県生まれ。

https://yarukiman.com/

地方都市、東広島に見出した価値

JR西高屋駅近く、商住混在のエリアにあるオフィス。和柄の外観がよく目立つ

ー本社を東京から広島県に移転した経緯を教えてください。

―板垣さん コロナ禍で仕事をオンラインで完結できる仕組みにしたので、東京にいる必要ないなと感じるようになったんです。
そんな中で、出身地である広島県の企業誘致活動を知ったのをきっかけに、拠点を探しはじめました。広島を離れてもずっと SNS等で地元の友人たちと交流があったので、ネットワークって大事だなと思いました。

ーオフィス街が広がる広島市内ではなく東広島市を拠点に選んだ理由は?

―板垣さん まず一つ目は空港が近いこと。東広島のオフィスから広島空港まで、車でわずか約15分。東京に行くのも、広島市内から行くより、断然スムーズなんです。
移動する機会が減ったとはいえ、今でも月1回程度は東京に行きますし、ゲームの大会で海外に行ったり、逆に海外から選手が来ることもありますから。
東広島であれば、飛行機・新幹線・高速バスなど移動手段も多種多様で、ビジネスでもプライベートでも、選択肢が大いに広がります。

ー空港まで15分!移動手段の選択肢の多さが決め手だったわけですね。

―板垣さん 二つ目は、東広島市には、広島大学や近畿大学の広島キャンパスがあり、若者が多い町だということ。eスポーツという新しいジャンルの僕たちがいても違和感なく馴染めるのではないかと(笑)
県と市の自治体の連携がスムーズだったのもあり、拠点を探し始めて約2ヶ月で、東広島市への移転を決めました。

大会テーマは広島応援。地域密着型のチーム運営を目指す

東広島オフィスでゲーム配信を行う。視聴者は1万人を超えることも。

ー地域になじむために、どのような活動をしていますか?

―板垣さん チーム運営を通して地域に貢献したいという思いで、移転を機にチーム名に「広島」を入れました。
そして、月に一度開催している「iXA CUP」の賞品には、地元の名産品を用意し、全国のゲームファンに広島県の魅力を発信しています。
これまで、もみじまんじゅうや呉のメロンパン、因島のはっさくゼリー、広島牛など、自分が食べておいしかったものやチーム選手のおすすめの品を自腹で購入して宣伝していたのが、メディアに取り上げられ、企業から賞品の提供をいただく機会にも恵まれました。

ギフト専門店「進物の大進」とのコラボで実現した商品

若い方々との交流はできましたか?

―板垣さん 神石高原町立来見小学校の総合的な学習の授業のゲストティーチャーとして、eスポーツの魅力について話す機会をいただきました。授業では、小学生とプロゲーマーをオンラインでつないで質問に答えるなど、交流も楽しかったです。
また、最近では近畿大学や広島大学などからeスポーツの活用について相談いただくことも。広島でのeスポーツの認知が少しずつ高まっている実感があります。

野球やサッカーのように、eスポーツを応援する未来に

ヤルキマントッキーズ株式会社代表取締役社長 板垣護さん

今後、広島で実現したいeスポーツの未来は?

―板垣さん そうですね、eスポーツ業界全体でみると、スマホの登場でゲームがぐっと身近になりました。YouTubeでもゲーム攻略の動画配信は人気で、ゲームが上手い、ということに価値を感じる人が増えています。とはいえ、ゲームなのにスポーツ?といった偏見や先入観があるのも現実。ゆくゆくは、広島カープを応援するように、eスポーツを観戦し、応援する未来を目指します。

―広島はスポーツ王国とも言われ、スポーツの観戦率は全国1位ですしね。

―板垣さん はい、これから広島出身の名選手が出ると良いですよね。次世代の才能を発掘し育てる、そんな場づくりも進めていけたらと思っています。

―まさに、eスポーツで広島を元気に!ですね。

東京と東広島、ライフスタイルの変化

―ところで、移住後の暮らしに変化はありましたか?

―板垣さん 東京から東広島に移住して、一番変わったのは車生活になったことでしょうか。地方暮らしでの仕事は、自動車免許は必須ですね!
その他、家族(妻と子ども)で移住したので、休日は3歳の子どもと公園巡りをするようになりました。東京にいた頃は、休日は商業施設で過ごすことが多かったですが、広島には公園や広場など子どものためにつくられた場所がたくさんあるのが良いですね。

―それでは最後に、広島に進出を検討する企業にメッセージをお願いします。

―板垣さん 都心から地方に行くと不便かも?…そんな心配は「幻想」ですよって言ってあげたいですね。移転の目的が定まっていれば、デメリットなんて全くありません。僕自身は、移動に便利な場所に拠点を持つ、そういった条件で場所を探しましたし。狙いに沿ってしっかり選んだ場所なので、残るのはメリットだけ。地方拠点の価値はこれからもっと高まっていくはずです。

<プロフィール>
ヤルキマントッキーズ株式会社
代表取締役社長 板垣護(いたがき まもる)さん広島県生まれ。高校卒業後、ゲーム業界の仕事を求めて東京へ。複数のゲーム開発を経験した後、大手ゲームパプリッシャーやベンチャー企業にて、新規ゲームのプロデュースや新規事業立ち上げを経験。eスポーツ事業責任者としてチームを1位に導いた事も。2015年7月、東京でヤルキマントッキーズ株式会社を設立、2021年3月に広島県東広島市に本社を移転。コンテンツ開発事業に携わりつつプロゲーミングチーム「広島 TEAM iXA(チームイクサ)」を運営。家族とともに広島県に移住。https://yarukiman.com/

ライターはこう思った!

地方に拠点を移しても、世界につながるネットワーク環境と交通利便性が高いエリアならビジネスになんのデメリットもない!という坂垣さんのコメントには力が込められていました。今後、eスポーツでも盛り上がりそうな広島県、要注目です!

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